皆様、こんばんわ。
昨日、N(ニュートラル)ギアの必要性についてお話させて致きましたが、本日は続きになります。
Nギアについて少しでも興味のある方は昨日のブログをまず読んでみて下さい。
下り坂でNギアを使うと燃費が良くなると聞いた事がある方もいらっしゃるかと思いますが、それは実は間違った解釈になります。
下り坂は一度加速がつけばアクセルを離しても車は進み続けます。そのため、ギアをNにすることで燃費が稼げるのでは?と考えるのも自然な流れかと思います。しかし、下り坂でのNギアの使用が燃費の向上につながることはありません。むしろ燃費や安全面に悪影響を与えてしまう場合もあります。
まず燃費についてですが、Nに入れている間もエンジンは動き続けています。動力が伝わっていないというだけで、エンジン自体はアイドリングを続けています。ですので、燃料の供給が止まる訳ではないので、燃費が向上することはありません。つまりNに入れることによる燃費上のメリットはありません。
さらには、NではなくDギアに入れて坂道を下る場合、ギアとエンジンがつながっていることから、エンジンブレーキがかかります。するとエンジンの動きは抑えられ、場合によってはアイドリング状態であるNの時よりも燃費の向上が見込めます。
燃費向上という視点から見た場合も、下り坂ではDギアを選ぶ必要があるかと思います。
安全性の観点からも、下り坂でNに入れるとエンジンブレーキが効きません。そのため、スピードの調節を全てフットブレーキに頼ることになります。そうなると出てくる問題が、ブレーキトラブルになり、フェード現象とべーパーロック現象といった問題が出てきます。
フェード現象はブレーキパッドのゴムなどが、べーパーロック現象はブレーキフルードがそれぞれ加熱され問題を起こすトラブルです。(難しい言葉になってしまいますので、このようなことが下り坂では起こってしまう可能性があるとだけ知って頂ければ大丈夫かと思います。)どちらも結果としてブレーキング能力を失ってしまう大変危険なトラブルです。
それらの問題を引き起こさないためにも、下り坂はDギアでエンジンブレーキとフットブレーキを併用する走り方をしましょう。
本日はこの辺りで終わっておきます。ありがとうございました。
以上、はるまるドライビングスクールの松本でした。